火曜日, 5月 11, 2010

小樽旅情

北海道、千歳空港におりたつ。昼前だ。良く晴れている。


少し春めいたかな?と思い、銭函でウィンドサーフィンしてみようと電話してみたら、まだレンタルは準備していないという。また、その日は風も吹きそうにないよとアドバイスを受けた。
予想最高気温12度。寒くて風もない。修行僧のように海の上で苦行にたつのも・・・・。せっかくの休日だし・・・。
Giveup!


休日の午後、どうしようかなあとおもいあぐねて、小樽へふらりとよってみることとした。石原裕次郎ゆかりの地でもあるんだっけ?海の街だ。


ちなみに、銭函でウィンドサーフィンセットをレンタルする場合、
 ウィンドサーフィンセット 半日4200円
 ハーネス            1050円
 ウェット             2100円
だそうだ。また、機会があればぜひ利用したい。




電車にゆられて小樽へと旅。
石狩湾沿いに走る電車からは、果てしなく広がる海が見える。
沿岸部の岩礁に波がブレイク。
白くあがるしぶき。その間に満ち引く潮を注意深く見ていると、とても透明度が高い海面がのぞく。


海鳥が海面にあるいは岩肌に羽を休め、そして空には自由に飛び交う一群。


青く晴れた休日ののどかの風景。


潮騒と潮の香りが、電車まで漂ってくるようだ。


きれいな海だ。いつかは、是非この海で、ウィンドサーフィンしてみたい。






小樽についた。






早速、駅の観光インフォメーションカウンターへ。
「いつまで?」と問われて、「今日午後だけ」と答える。
地図をもらい、お勧めコースを紹介してもらった。


駅から海へ(西へ)向かって歩いて小樽運河へと辿り着いた後、右折して堺町本通りを南下するというのが、歩いて小樽を観光する時の王道らしい。時間が許せば、バスや船などを使って天狗山や水族館など足を伸ばしてみるのもいい。


寒いけど天気には恵まれている。コートももってきていたので、闊歩することにした。


駅からおりるとロータリー。左手に目をうつすと、三角市場という看板に連なる階段がみえる。せっかく海の近い街にきたのだから・・・と、海鮮ものに魅かれてその階段をあがってみる。すると、所狭しとならんだカニ、ウニ、イクラ、昆布、ほっけ・・・・・に囲まれる。
昼食がまだだったので、もちろんその誘惑に勝てるわけがない。いや、そんな誘惑を期待しながら小樽まで来たような気もする。


わがまま丼というお好み海鮮を選べるどんぶりを注文。どんぶりにウニ、イクラ、カニをたっぷりもりつけて1500円。ビール500円。
おいしい。
やっぱ、新鮮だ~。くさみがなく、とろけるようだ。


食堂を出る。真昼間からビールにほろ酔い気分。


昼下がりの小樽。風は冷たいが、陽光は力強い。


さ迷い歩く。


まっすぐ中央通りを通って運河へと歩く道を観光案内所では紹介されたが、ちょっと蛇行して、中央通りから都通り商店街浅草通りサンモール一番街商店街寿司屋通りとひとたび南下。
少しお寿司をつまもうかなと思ったが、意外にお昼の食事がずっしりとおなかにたまっていて、食べる気になれない。
旧手宮線跡地を北上して日銀通りを西へ→色内大通りを北上→中央通りを南下して運河。そして海へ。ここには観光船乗り場(祝津、オモタイ方面)もある。もう3時だったので、今回は見送ったが、また来る機会があれば、是非観光船に乗ってみたい。


地図を片手に歩いていると、ときどき、街行く人が迷っているのではないかと心配して声をかけてくれる。「なにかおさがしですか?」
やさしい気質の街の人たちだ。あるいは、旅人に人見知りしないという港街の特徴だろうか?


あるいてみると、結構飲み屋も多い。飲むのがわりと好きな私にとっては、とてもうれしくなる街だ。


運河に出た。絵のようなシーン。美しい。テレビでもよくでてくる小樽運河。ちょっとロマンチック。ほとりで絵やアクセサリーを楽しむこともできる。




そして、堺町本通りへ。様々な店がひしめいている。どこかアメ横風なのだが、おしゃれな店やおいしい店が多いのが小樽の特徴。かに、海鮮ものはもちろん、ガラス地ビールオルゴールチョコレート、お菓子・・・・と様々なお店がちょっと小洒落た雰囲気で並ぶとてもにぎわいのある通りだ。老若男女様々な人でにぎわっている。観光客もとても多いようだ。


地ビールを一杯。
黄金色のビールと・・・・青い空・・・・太陽の光がまぶしい。
ちょっとほろ酔いで、ふらふら。


カニをお世話になっている人に贈ることにした。生きたままおくれるという。今は、毛ガニがいいという。ズワイやタラバもあるが、カニミソをいまいちとりにくいらしい。送り先に電話してカニを送るといったら、何も説明しないのにミソは食べないからズワイかタラバにしてという。また、生きたまま送ることとなった。カニに詳しい人のようだ。水槽にいたタラバカニはとても大きくて、どんな鍋を用意しなければいけないか不安にかられたので、お店の人のすすめるままズワイガニを送ることにした。送り先のもう一人は毛ガニでOKだったがそもそもあまりカニに詳しくないらしい。生きたままゆでるのはかわいそうなので、ゆでたものを送ってほしいとのことだった。カニを送るにもいろいろと作法があるらしい。ちなみに、生きているにしろゆでたにしろ、受取予定日にはしっかりと受け取ってもらえるように、先方の予定は聞いて手配したほうがいいだろう。受け取ってもらえなければ、宅配所で、カニが発酵してしまうことになる。


発送手続きを終えて、もう一杯、小樽地ビール。こんどはホップの効いたやつ。とても香りがいい。


黄金色のビールと・・・・青い空・・・・和らいだ陽光。


クライマックスの南小樽の近くの交差点はメルヘン交差点とも呼ばれている。小樽オルゴール堂から、オルゴールの音が流れ、そしてかわいらしい建物が並んでいる。


オルゴール堂に入ると、すこし薄暗い雰囲気の中に、所狭しと並んでいる数々のオルゴール箱が宝石のように光っている。おもわずふれてみずにいられない。そうすると、突然鳴り出すオルゴールの音が、心の隙間に流れ込んでくる。ノスタルジアへの扉を開く。意識は時空を超える。心はなにか忘れかけていたものを探し出す。


店をでると、太陽の光がまぶしい。そして、ガラスの店がある。様々な光をうけてそして放つ。時空を超えていた意識は、良き思い出と遭遇したにしろ悪しき思い出に埋没したにしろ、光と音楽のおもてなしをうける。


たしかにメルヘン交差点だ。ワンダーランド。
 どこかでみたような・・・・
 どこかで聴いたような・・・・
 いつか来たような・・・・
 去りしものを追うような・・・・


意識は解き放たれて・・・・・。


僕はなぜここにいるのだろう? 


















黄金色のビールと・・・・たそがれていく陽と暮れなずむ空・・・・。








日の沈むころ、サンモール一番商店街にある おたる屋台村れんが横丁 で、ジンギスカン。おいしかった。店のおかみさんが、話して聞かせてくれた。昔は、このへんでは、焼肉というとジンギスカンだったらしい。ラムとかマトン。牛肉は食べなかったという。目の前にセットされた凸状で溝付きのの鉄板はその肉を焼くためのもの。焼いていると、凸状の頂部においた肉からでた脂が溝をつたって脇にながれるというしかけ。周縁部で野菜を焼いていると、脂が脇に流れてきても跳ねない。昔は、その鉄板はどこの家庭にもあったが、今は鉄板のメンテナンス(水とたわしであらって乾燥させる)が嫌われて、家庭ではホットプレートが使わるようになったそうだ。でもホットプレートでは汁がたまって煮た感じになるので、ジンギスカン本来のおいしさは味わえない。だから、今でも家族連れで本格的なジンギスカンを味わえるこの店に訪れる方も多いという。確かにおいしかった。野菜もたっぷり、ラム肉もおいしい。脂肪が控えめでヘルシーだ。
外部に雪が積もっている冬場も、結構もりあがるという。いわれてみると、雪に囲まれた屋台で、ジンギスカンいただきながら一杯というのもいいなあ。屋台といえども、室内化されているので強力なストーブで暖かいという。暖かい火のまわりでおいしいお酒と食事をして、窓辺に目を移すと雪が積もっているなんて・・・。(店内の熱の影響で屋根にはあまり雪がつもらないらしい。だから屋台が潰れる心配はないという・・・余談だが・・・)
夏は、涼しく、屋台の扉を取っ払って、やはり、屋台が面した広場にテーブルを広げて、さわやかな風にふかれて楽しく飲めるようだ。
袖触れ合うも多少の縁・・・ 屋台でのちょっとしたひと時はやはり時空を超えるようだ。


できれば、一晩小樽で過ごしたかったが、今回はそこまでの自由な時間を許されなかったので退去。




でも、また、訪れたい。今度は、泊まろう、そして船にのりたい。小樽には、石原裕次郎記念館もあるので行くことにしよう。


もちろん、ウィンドサーフィンにもチャレンジしたい。




また、北海道で知り合った方、ブログに来てくれて感謝!。